2020年1月12日日曜日

退職後、一人を楽しむ

 退職後、働かないことの喜びを心底味わうためには、一人の時間の楽しみ方を学ばなければなりません。一人の時間は、人間として学び、成長する時間です。また、熱にうかされたような忙しさの中で、ちょっと立ち止まる時間でもあります。ヒンズー教のことわざに、「人は一人の時に成長する」というのがあります。自分自身をよく知るためには、一人でいる時間が必要です。一人の時間は、神亜星についての哲学的問題を考える時間です。

 「一人ぼっち」には憂鬱や悲しみが漂っていますが、「独り居」には満足や喜びが感じられます。洗練された人や自己実現した人は、ひとりの時間を大切にします。ひとりの時間から逃げ出さないで、逆に、一人の時間を求めます。こういう人たちは、退職後、さまざまな自由時間の活動の中で、一人でする活動に秀でています。自己実現した人々は、自分の内面から大きな満足を得ています。

 自己実現した人は一匹狼というわけではありません。一匹狼は他の人とうまく折り合えません。神経質で秘密主義で、考え方が柔軟ではありません。一方、自己実現した人は、健全で、他人とうまくやれる人です。独立心は強いですが、他の人々と過ごす時間も楽しめます。自分で自分の進む方向を決められるため、他人に自分を印象づける必要も、他人から好かれる必要も感じません。

 このようにクリエイティブに生きている人は、人生を楽しむ能力を育てています。独立心があるから、一人で働くことも一人で遊ぶこともできます。自己実現した人は、自分のアイデンティティーの土台を社会的な集団に置いていません。自分の信念と欲求の元に一人で立ち、他人からの批判や反対を受けても立つことができます。

 退職後、自己実現を経験したいなら、一人の時間をたのしめるようにすることです。自己実現できる人は、自分の内面生活の質が外面生活の質を決めるということを認識しています。

 自己開発と自己実現への道はとても神秘的です。一人で過ごす時間が増えると、自分の内面を探索する時間も増えます。じっくり考え、瞑想し、成長するチャンスにつながります。そして、いつか悟りの境地に達するかもしれません。

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