2020年1月2日木曜日

パラダイム

パラダイム・シフト

 自分は仕事に関係のない活動を楽しむ時に、いつも不安感や罪悪感を感じるでしょうか?もしそうなら、失業や退職によって増える自由時間を活用するには、パラダイム・シフトが必要です。パラダイムとは、「ある状況についてある集団が共有する思考の枠組み」のことです。古いパラダイムから新しいパラダイムにシフトするということは、古い問題を新しい考え方でとらえるということです。通常、新しいパラダイムには、常に存在していながら見落とされていた原則を含みます。

 自分のパラダイム・シフトは、自由時間に関する自分の信念を変化させるものでなくてはなりません。まず、第一に、自由時間は仕事と同じように追求する価値があるもの、とみなす必要があります。一日中が自由時間という生活は、焦点が定まらなくてつまらないとは限りません。自由時間は、昼間からテレビのメロドラマを見たり、同じ映画のビデオを何回も見たりするようなつまらない活動で埋められる孤独な時間ではありません。もっとも、古い信念にしがみついている人々には、そういう生活が待っているかもしれません。自由時間とは、人生の充実感を味わう時間です。

 成功は、仕事がなくても、仕事がある時と同じように味わうことができます。社会が押し付ける成功はいい仕事、大きな家そして高級車。でも、これだけが成功を意味するのではありません。

 パラダイム・シフトを行えば、成功の意味も変わってきます。

成功とは?
よく笑い、たくさん愛すること
聡明な人々の尊敬と子供たちの親愛を得ること
正直な批評家に認められ、偽りの友人の裏切りに耐えること
美を賞賛すること
他人の中の最高のものを見つけること
見返りのことなど一切考えずに自分を献身的に捧げること
健康な子供、救われた魂、美しい庭、改善された社会状況を通して、世界をほんの少しよくすること
熱心に遊んで笑い、思いきり歌うこと
あなたが生きているおかげで 、たった一人でも慰められた人がいると知っていること
これが成功するということだ
 ―――――ラルフ・ワルド・エマーソン

 仕事がないということイコール非生産的でも負け組でもありません。自分で自分のことを負け組だと認めたときのみ、自分が負け組になります。認識が全てです。仕事がないから非生産的だとかんがえているならば、自分自身に対する認識を変えるべきです。自由時間がたっぷりあり、自己実現という生産的な追求ができるのだから、自分は勝ち組ではないか。この世界の歴史上においても、こんなチャンスを持っていた人はあまりいません。

 古代ギリシャでは、プラトンやアリストテレスといった偉大な哲学者が正しい認識を持っていました。自由時間を追求することは、怠慢な行為でも役立たずの行為でもありません。豊かな自由時間は自己認識を深めることに使われましたが、これは人生でもっとも高尚な行為でした。自由時間を得ていた人は皆、自己実現を行う高い特権を与えられていました。自由時間がたっぷりある生活は、さまざまなチャンスを与えてくれます。私も特権意識を持ってしかるべきです。

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